最近街を歩いていると、いたるところにミニ開発で立てられた住宅が見受けられます。100坪程度の住宅の跡地には4戸、200坪程度の跡地には8戸程度といった西洋建築を模した建売住宅が建っています。そのすしづめ状態の建て方では火事や地震も心配になりますが、はたして20年後、30年後にはその建物がどのようになっているのかを考えると不安になってきます。ミニ開発された一角だけ、周囲との調和や街並みをまったく考えずに、それぞれの建築メーカー、企業の主張だけが競い合っているように感じます。もし、この土地にこんな建売の木造住宅ではなく耐火性や耐久性に優れている外断熱の共同住宅が建てられて、歴史を経過しながら建物が引き継がれていくことができれば、恒久的な都市として形作られていくでしょう。100年以上の耐久性を持つ建物は、いわば「空中の宅地分譲」となりインフラの一環としてその地城に馴染んでいくでしょう。誰もが自由に最も良い買い物を選択できる状況が、日本のマンション市場・住宅市場にも訪れるようになることを信じて、私は本書をできるだけ公平な立場で書いていきたいと考えています。そして外断熱のマンションや病院や学校やホテルが日本のスタンダードになれば、多くの居住者、経営者、利用者、さらに日本の都市や地球環境のためにも、とても良い状況が生まれてくると信じています。