江戸っ子が考え出した「粋を贈る」

2011-01-11

日本独特の小豆色に江戸染、苔色、萌黄色、金茶色、祭り気分の浅葱色や藍色に合わせての洗朱など……、まるで歌舞伎の、まばゆい江戸の世界です。そんな色と色を組み合わせて、たとえば紙と紙、紙とひも、紙にのし、紙と木、紙と竹かご、紙と布、布と漆など、どんなとり合わせでも美しく調和します。「粋」って何かと聞かれますが、英語のシックでもなく、スノッブでもなく、ちょっとキザで見栄っぱりで、うーんとおしゃれで、それでいて照れ屋な、気前のいい江戸っ子が考え出した、理屈のない感覚のよさのことなのです。粋なギフト、というより「粋を贈る」ということは、気配りなしでは作れない、とても洒落たものになります。しかし考えすぎたり、いじりすぎたりしないで、ぱっぱっと思いついたままに包み上げてしまう江戸っ子的なやり方のほうが素敵です。なぜって、「粋」とは、上等な絹や金銀の世界とは全く別な、洗いざらしの木綿や麻の、下町生まれの庶民の味だからなのです。

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