従業員数も41万8680人から34万7715人へと、7万人強、17%も減少している。これが国内縫製産地の空洞化といわれる実態である。加えて、平成長期不況で衣料品の消費が低迷し、「価格革命」の名の下で値下げが進行、そのしわ寄せが生産現場を直撃したことも空洞化に拍車をかけている。とくにここ数年、「受注30%減と加工賃30%低下に、多品種小ロットによる生産性30%低下が加わった三重苦で、売り上げは半減近い水準」(工場経営者)という事態が縫製工場の経営を悪化させており、各方面から深刻な「空洞化の危機」が指摘されている。一部の有力工場は、商社や取引先のアパレルメーカーなどと組んで中国などアジアに進出しているが、さきほどの数字にみるとおり、縫製業者の平均従業員数は21人と零細規模であり、大半の縫製業者には海外進出の余力はほとんどないといってよい。そこから「このまま推移すれば、国内で生き残れるのは良くて40%〜50%、悪くすると20%上20%になりかねない」との厳しい見方もある。この苦境を打開するため、有力工場では「脱下請け」を進める動きが始まっている。