原理がわかり、人類のためにはリサイクルが必須だとしても、企業が進んでそれをやるべきかどうかは別問題です。疑問はますます深くなり、悩みも深くなりました。先日、再生プラスチックで文房具を作ろうとして、大いに苦労した。しかし以後、決定的なブレイクスルーがあるとわかった。あるOA機器を作っている会社の話では、同社はOA機器のリサイクルにもすごく熱心で、ユーザーから返ってきた機器を手でていねいに分解し、ブラスチック部品なら、裏に刻印されたコード番号ごとに分別して、同じ番号だけを集めるシステムを作った。そのためリサイクルができたのだという。もちろん完全にもとに戻るわけではない。プラスチックも、使用中に添加物が抑発したり、ときには成分の一部も蒸発して、劣化するからだ。しかし、コード別管理によって、格段に質のよい再生用プラスチック原料が得られるようになったという。この話を上司にしたところ、「環境負荷は下がるかもしれないが、そんな手作業じゃ経済性が成り立たない。」という。そこで重大な疑問が沸いた。しばらく前、「プラスチックは劣化する。だからリサイクルすべきではない」とか、「経済的に成り立つリサイクルだけが環境負荷が低い」などという人がいたからだ。「作業員を使うと、そのための作業着とか別の環境負荷が出てくるため、リサイクルをしても環境負荷が下がるわけではない」という記述もあったり。上司は、平作業なら環境負荷は下がっても、経済性が成り立たないという。この違いはどこにあるのか。ちょっと考えてみれば、なるほど手作業なら作業員が必要になる。作業員はロボットではないから、食事もすれば排泄もする。テレビを見て電力を消費する。作業場までは車通勤かもしれない。これはたしかに環境負荷だ。つまり手作業だとしても、作業員の作る環境負荷がありそうだ。はたしてロボットにしたらどうなるのだろう。手作業ならロボット化できそうなものだ。こういう疑問が次々と浮かんできた。さて、疑問に、どんな回答がありうるのか。